第1回 817との出会い

 2000年にFT-817が誕生してから、今年で20年。

同じ年に生まれた子供がいたら、成人するぐらいの年月が経っています。

ちなみにBSデジタルも20年。盛んに20年とやっています。


この20年、地球という惑星ではいろんな事がありました。


日本でも、電波を取り巻く環境はとても大きく変わりました。

まず、アマチュア無線局が大きく減り、デジタル化が進んでいきました。


私はいろんな無線の受信が好きでしたが、その環境が大きく変わったのが

2016年でした。


消防・救急無線のデジタル化です。後に大規模な談合が指摘されてデジタル化の現実が明らかになるわけですが、

これと時期を同じくして多くの無線がデジタル化していきました。

そこで、受信の対象を短波放送やラジオの遠距離受信にも幅を広げていったのです。


そんな中、八重洲無線がFT-817NDから新製品に変わるらしいという話が出てきました。

みんなが期待する中出てきたのは姿かたち全く同じで、ロゴの字体が違う818でした。

TCXOとバッテリーの強化の代わりに、最小出力が1ワットになってしまったという。


2018年の春。秋葉原の最も稼働展示商品の多い電気量販店から電話がありました。

「最後の1台なんですけどどうしますか?最後の新品の一台です。」


最後の1台。その言葉に私は乗ったのです。いつもなら様子を見ようというところが、

長年知っている接客の良い店で、店最後の817を買おうとする気が起きたのです。


つづく


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